風呂敷とバッグ 〜 京都・馬場染工場と共に。

ハネルカで風呂敷を販売していることをご存知の方は多いかと思いますが、なぜバッグブランドのハネルカが風呂敷を扱っているのかまではご存知ないかもしれないので、そのストーリーをお話ししたいと思います。

風呂敷を染めていただいている京都伏見区の馬場染工場さんと最初に知り合ったのは、もう20年前くらいになるかもしれません。まだハネルカを始める前に、漠然といつか自分でデザインした柄の生地を作りたいなと思って、染色についていろいろ調べている中で、馬場染工場さんのことを知り、ホームページの「工場見学可」の一文を見て、京都の友人と一緒におじゃましたのが最初でした。

職人さんが1mほどの幅の型を使って色を入れる作業を繰り返していきます。

大正二年創業の馬場染工場さんは、着物地をはじめとする伊勢型紙を使った丹後ちりめんの型染めを行ってきた工場で、特に風呂敷の染めを得意としてきました。

最初の訪問から数年経って、ハネルカを立ち上げることになり、帆布に柄を染め付けできないかと相談したのが馬場さんでした。最初から100m、200mという大量の生地を作る勇気がなく、小ロットでもやっていただけるか恐る恐るお話したところ、ぜんぜん大丈夫ですよ!と快いお返事をいただいたのです。それがハネルカのブランドとしての第一歩でした。

ずらりと並ぶ染色用の型

物を包んで運ぶ風呂敷は、そもそも日本古来のバッグ。和のテイストを持つバッグブランドのハネルカが商品として風呂敷を扱うのは不自然じゃない。そしてせっかく馬場さんは風呂敷が得意な工場なのだから、よし!ハネルカの風呂敷も作っていただこう!と誕生したのが、現在も販売中のハネルカ風呂敷です。

ハネルカ風呂敷「万華鏡」

今では、馬場染工場さんのオリジナル風呂敷ブランド mashu kyotoの風呂敷の販売代理店として、ハネルカのポップアップで30種類以上の風呂敷を販売しています。

馬場染工場さんのような、手捺染で染めができる工場は、日本国内探しても数件となってしまいました。この先もずっと100年先輩の馬場染工場さんの背中を追いながら、私たちもブランドを続けていけたらと思っています。

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